コラム

コラム2016年10月「認知症カフェ」

 大麻西センターで9月29日に開催された「よりみちカフェ」こと「認知症カフェ」に認知症疾患医療センターの精神保健福祉士川岸と看護師澤田が参加しました。
「認知症カフェ」とは、認知症の人とその家族、地域住民、専門職等が参加し集う場であり、地域での日常生活・家族支援を目的に、新オレンジプランの中で各市町村に設置が求められています。
 今回は、認知症の人とその家族、地域住民、地域包括支援センター職員等、計29名が参加しました。地元バンドの生演奏を聴いたり、お菓子を食べておしゃべりをしたり、2時間を楽しみました。
 その中で、認知症のご主人を介護する80歳代のAさんからお話を伺うことができました。Aさんは数年前から認知症のご主人を介護しています。徐々に進行し、現在は排泄にも介助が必要な状況とのことでした。しかし、Aさんは笑顔で「認知症になってあの人は変わった。でも、新婚なんだと思ってやっているの!私が笑顔で優しくしたらあの人も喜んで、暴言・暴力なし!今楽しいわ!でも、これから(当院に)お世話になることもあるかもしれないので、その時はよろしくね」と語られました。私は、病棟に入院してくる認知症の人の家族は介護で疲弊していることが多いので、Aさんのこの言葉に驚きを隠せませんでした。それと同時に、前向きに介護を楽しもうとするAさんの姿から長年連れ添ったご主人への深い愛情と綽な強さを感じました。
 私は今回、初めて認知症カフェに参加しました。家族・本人と専門職が楽しく交流することで、地域の中で認知症の人や家族を緩やかに支えることについて学ぶことができました。また、次回も参加したいと思います!

認知症カフェ

(文・写真:澤田萌)

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