コラム

2021年10月「かうんと3 新たなる希望」

 先月末で当クリニックにおける新型コロナウイルスワクチン接種は一度終了となった。通常診療と並行してのワクチン業務は色々大変な面もあったが、内科の最前線で闘ってくださっている医療スタッフを思えばもちろん序の口、コロナ情勢の打開策にわずかでも貢献できたのなら嬉しい。それにこの追加業務で一番大変だったのは看護師さんたちなので、まずは感謝を伝えたい。ちなみにワクチン接種の意外な副産物としては、普段通院している患者さんのご家族、スタッフのご家族、町のみなさんと交流できたこと。地域に根差した医療をしていく上で、それはとても有意義な経験だった。
 また先月はデイケア農園のリンゴ狩りも敢行。今年も江別や北広島へもぎたてのリンゴを届けることができてよかった。

 さて、そんなこんなで迎えた10月は、僕が美唄へ来て丸十五年の月。気付けば二十代半ばから四十代初頭に差し掛かったわけだが、この十五年、患者さんともスタッフともいくつもの出会いと別れをくり返してきた。心の医療は人と人とが織り成すものであるから、人が変われば当然医療の在り方も変わる。患者さんも、スタッフも、誰もが医療の一部であり、その人がいるのといないのとでは違う医療なのである。そう思うと、今ここにある空気、ここにいてくれるメンバーがとても愛しくなる。

 そして今また新たな出会いが。2021年10月、美唄すずらんクリニックに新院長が着任した。大変な情勢の中、院長職を引き受けてくださった先生にはまずは感謝しかない。そして美唄とご縁があるともお聞きしたので、情勢が落ち着けばぜひ美唄の街で歓迎会をやって懐かしの味を堪能していただきたいと思っている。

 最後に一つ告知を。院長先生を中心に、美唄すずらんクリニックは今また新たな一歩を踏み出そうとしている。2022年1月、開院15周年を突破し16年目の幕開けに合わせて、美唄すずらんクリニックは大きな動きをする予定だ。その詳細は…ギリギリまだ言えない。とっくにバレバレな気もするが、公式には来月明らかになるので一応乞うご期待!…と言っておこう。
 問題は山ほどあれど、まだまだやりたいことも山ほどある。ストレスや疲れを感じつつも、それ以上の楽しさと期待を感じながら働けている。この職場環境を心から幸福に思う。

(文:福場将太)

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