コラム

2014年01月コラム「無限の可能性のDREAM」

 初夢に富士山・鷹・ナスビを見ると吉兆だなんて申しますが、みなさんはいかがだったでしょうか。実は子供の頃からずっと不思議に思っていることがあって、夜寝ている時に見る「夢」と、叶えたい願いを表す「夢」とどうして同じ言葉を使うのかなあって。この2つって全然違うもののような気がするのは僕だけ?眠ってて勝手に見るものと追いかけるものがどうして同じ言葉なんでしょうね。しかも日本だけならいざしらず英語においても、SLEEPで見るのもCOME TRUEするのも同じ「DREAM」なのです。う~ん、やっぱりこれはたくさんの人がこの2つは似ていると感じているってことなんでしょうね。僕はずっとまあ違和感を抱いているわけですが、今回はそんな夢、寝ている時に見る方の夢のお話です。

 心の医療の現場でも患者さんから夢についての話題が出ることは少なくありません。人間は一晩のうちに浅い眠りと深い眠りをくり返していて、浅い眠り(中島みゆきさんの名曲ではない)の時に夢を見ているとされています。悪夢が病気のサインだったりする場合もありますが、夢はただ脳が記憶や感情を整理する作業でありどんな内容でもそれにたいした意味はない…というのが僕の解釈です。
 でも…ただの作業とは思えないくらい夢って壮大で奥深い。うなされるくらい苦しい夢もあれば、飛び起きるくらい驚かされる夢、涙が出ちゃうくらい悲しい夢もあれば、生きる力をもらえるような幸せな夢もあります。「夢に虎が出てきたらそれは正義感が強い」みたいに夢を分析して精神状態や人格を知ろうとする学問も案外捨てたもんじゃないかも。一度専門家と話してみたいものです。

 そういえば僕は子供の頃、「飛び降りる夢」をよく見てました。公演のお城とかビルの屋上とかから飛び降りて着地する夢…もちろん骨折なんてしない。あともう1つよく見ていたのは「罪を両親に告白する夢」。よくわからないけど警察から追われる逃亡者になっていて、なんとか自宅に帰り着いて親に罪を打ち明けるという内容…ドラマかアニメの影響かな?
 中学・高校時代は電車通学だったので車内での居眠り中によく夢を見てました。それが不思議な話で、途中のA駅のところで目が覚めてまた眠って次に目が覚めたらB駅だった。でも順番ではB駅の次がA駅なんですよ。う~ん、どっちかが夢だったんだろうなあ。
 大学時代に多かったのは大切な試験に遅れるという夢。寝坊して試験がもう終わっててああ絶望だと思ったらそれは夢で試験はまだ3日後で一安心、なんて朝が何度もあったなあ。あと部活の音楽部のライブステージの夢もよく見ました。どんなに一生懸命演奏してもリズムが合わなかったり音がずれたりして焦りまくる夢…本当に心臓に悪い。
 社会人になってからは、幸か不幸か仕事の夢はほとんど見たことありません。代わりによく見るのが学生時代の風景。それがまた不思議な話で、教室は多分中学校の校舎なんだけど机に座っている同級生は小・中・高・大の入り混じりなんです。接点のないはずの小学校の友人と大學の友人が同じクラスで一緒に遊んでいる…しかも時にはそこにジャイアンとかのキャラクターまでいるんです。実写の中にアニメがいるんだからメチャクチャ不自然なはずなのにそう思わない…夢って本当に不思議ですね。
 あと音楽に関して言えば、時々ものすごい名曲が夢の中で流れることがあります。今まで聴いたことのない名曲が歌とメロディだけじゃなくバックの演奏まで、楽器一つ一つの音まではっきり聴こえる。おお、これを発表すれば!…な~んて思っても目が覚めたらほとんど憶えてません。しかしもし本当に複数の楽器の演奏を同時に作り出しているのだとしたら…人間の脳ってすごいなあと思います。あるいは事件から謎解きまでバッチリ構成されたミステリードラマのような夢も見ますが、あれも普段机に座って頭をひねったってなかなか思いつくアイデアじゃなかったりします。夢の中では脳がフル回転するのかな…それが起きてる時に発揮できればなあ。

 時にはずっと醒めてほしくない素敵な夢もありますよね。自分の思い通りの夢が見られるとしたら、人間はみんな眠ったままずっと夢の世界にいるかもしれませんね。ところがどっこい夢はそんなに甘くない。いい夢ばかりではないのです。時々夢を見ている途中で「これは夢だ」と気がついてわざと目を覚まさないようにしてみたり、目が覚めた後で「さっきの続きが見たい」と思ってまた目を閉じて夢の中に戻ったりと器用なことができる時もありますが(それ自体全部夢かもだけど)、やっぱり夢はコントロールできませんね。映画館に入ってみなければ何が上映されるかわからないのです。アロマを炊いたりポプリを枕の下に入れたりすればちょっとはいい夢の確率が上がるのかしら?

 そんなこんなでみなさんの夢はいかがですか?いい夢、悪い夢、意味不明な夢…色々あるでしょうがきっと心に引っ掛かっていることが出てくる場合も多いのではないでしょうか。そしてもう1つ、自分の叶えたい願いが反映されることも多いですよね。叶わない願いが叶った夢や、もう会えない人が登場した夢をきっと誰でも見たことがあるでしょう。目が覚めた時、「なんだまた夢だったのか」とがっかりする経験があるでしょう。夢というのは優しくもあり…残酷でもありますね。
 …そう考えたら、眠っている時に見るものと自分の叶えたいものを両方「夢」と呼ぶのはちょっと納得かな。

 ではではみなさん、2つの意味で今年もいい夢を見てください!

無限の可能性のDREAM

(文:福場将太 写真:美唄メンタルアルピニスト)

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